好きとスキが重なった日
あの時に言われた姉の言葉が、今も微かに脳裏に浮かぶ。




「美莉亜、ありがとう!」



私はこの頃まだ幼かったから理解していなかったが、姉には新しい好きな人がいて、いつ彼と別れようかと困っていたらしい。



あの時に彼が言っていた


「お前の好きなやつはだぁーれだ?」 って、もしかしたら私に何かを伝えたかったのかもしれない。






それとも、彼の心にポカリと空いた隙間を埋めたかっただけなのかもしれない。
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