好きとスキが重なった日
美莉亜、本当に綺麗だよ。
ピンクのドレス、すげー似合ってる。


俺、あまりにも美莉亜が可愛くて、王子ずらしてごめんな。

でも美莉亜が、赤いバラの花を受け取ってくれて、本当に嬉しかった。

美莉亜の手の甲にキスした時…

美莉亜は頬を赤くして、下をうつ向きながらも、笑ってくれたよな?

あの照れている姿、俺のもろ好み。


教室に入ると、赤いレッドカーペットが顔を覗かせていた。

まるで俺達の結婚式みたいだな。



テーブルが人数分合コンみたいにセッティングされていて、スナック菓子や飲み物が置かれていた。


装飾も全部手作りだと思わせないくらい、すげー凝っててさ、正直俺驚いた。

黒板にはウェディングドレスを着た美莉亜と、タキシード姿の俺がいて、イラストにも関わらず、思わず黒板のイラストに見とれた。


それと同じくらい、美莉亜の字に見とれる。
美莉亜って、本当に字綺麗だよなー

それに、言葉に何かこもっていて、温かくなるし、勇気が出る。



"産まれてきてくれて、ありがとう!これからも、皆ずっと一緒だよ"か・・・


その言葉に心打たれ、俺男のくせして、ついつい泣いちゃったじゃん!どうしてくれるんだよ!?



美莉亜・・・



それくらい、何か心にグッときた。

あの時…誠人に刺された時…


少しでもバカな事を考えてた。
大切な誰かを守れたら、自分は犠牲になってもいい ってそう思っていたけど


それじゃダメなんだよ。

そんなことしたら、残された家族が悲しんでしまう。



この地に産まれてきたからこそ、人生をまっとうしようと思う。


産まれてきたこと自体、それは"奇跡"なんだ。






それを美莉亜が教えてくれた。



本当にありがとうな。



深瀬悠真の心の中~fin~
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