好きとスキが重なった日
次に向かったお店は、写真立てやフレームなども売っている写真屋さん。

携帯のメモリーカードを抜いて、専用の機械に差し込んでいく。
この専用の機械は、携帯のメモリーカードから印刷する写真が選べる優れもの。
大きいサイズの物は、直接店員さんに出てきた紙を渡さないといけないが、Lサイズまでの写真は自動でやきあがるシステム。


私が選んだ写真は、屋上で二人で撮った写真や秘密の送別会で皆と撮った写真など。

ドレス姿の私と、タキシード姿の悠真と撮った2ショットの写真もあるんだけどね。

悠真のお母さんの病室に行った時に撮った写真もある。


写真が無事仕上がり、その写真を入れる花柄の写真立ても購入した。

この花柄の写真立ては五つの窓があり、五枚写真を入れることができるんだ。

少しサイズが大きくなってるんだけどね。


用事を全て済ませた私は、急いでお姉ちゃんがいる一階のカフェに向かった。


お姉ちゃん、きっと私が遅くて呆れてるのかな…。


カフェに入ると、チリーンチリーンとベルが鳴っている。
結構落ち着いた雰囲気のカフェ。
店内を流れる曲は、昔のレコードを使って流してるみたい。


お姉ちゃんいるかな?
そう思いつつも、窓際の席に一人座ってるお姉ちゃんを見つけた。


「お姉ちゃん、お待たせ」


「やっと来たかぁー!早く座って!
何食べる?」


お姉ちゃんはコーヒーだけを頼んで、私が来るのを待っていたみたい。
他には何も注文しないで、コーヒーだけをおかわりしていたみたいです。


「遅くなってごめんね…
真剣に選んでたら、時間が経つのをすっかり忘れてた」


私は椅子に座るなり、店員さんが持ってきたお水を一気に飲む。


「それくらい、美莉亜にとっては大切なことって意味だよ!
それより何食べる?お腹空いちゃった」


メニュー表を見ながら、メニューを決めること約3分。


「じゃあ、私はレディースランチにする!」


「私もそれにしようかな」



店員さんに注文し、料理が届くまでの間、他愛のない会話をすることにした。
< 510 / 527 >

この作品をシェア

pagetop