好きとスキが重なった日


他愛のない会話をしながら40分かけ、デートスポットNo.1に値するほどの、大きな水族館に到着した。


優介くんに手渡されたチケットを手に持ち、中に入ると…

売店や、その水族館のイメージキャラクターがサンタの格好をして顔を覗かせた。

"メリークリスマス"と言って、小さい子供に風船を配っている。


「水族館って本当久しぶりだなー」


「何かこういう場所に来ると、幸せな気分になる」


「俺も今、すごく幸せ。
とりあえず、イルカショーにはまだ時間があるから、片っ端から見ていくか!」


「うん!」


さらに奥に進むと暗くなり、水槽がスポットライトで灯りをともしていた。

種類や大きさが全然違う、色とりどりの魚が気持ち良さそうに泳いでる。

ウニの生態の仕組み模型も置いてある。

私は何度も携帯のシャッターを切った。


何でこんなに悩みもないみたいに、気持ち良く泳げるんだろう?

人間関係みたいに、あまり気難しくないのかな…。


「美莉亜ちゃん、ここにカワウソいるよ?」


「え?どこどこー」

と、声のする方に目を向けると、少し先に優介くんがカワウソを指差していた。

いつの間にか、離れて見ている私達。


魚に混ざって、カワウソだけがいる水槽もあるんだね!!


優介くんの所に着くと、可愛いカワウソが水を丁度飲んでる所だった。


「カワウソ、可愛いなぁ~」


「写真、記念に撮ってやるよ!」


「じゃあ、お願いします!」


私が携帯を手渡すと、すぐさまシャッターを切ってくれた。


「はい!
可愛く撮れてるよ」


私が優介くんから携帯を受け取り、写真を確認すると

二匹のカワウソが私の方を見ている2ショット。


本当可愛い~。
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