片思い。
「絶対浴衣!というか今日デートなんて聞いてないんだけど!あ、何時からなの?」
「夕方の4時に駅に……」
「なら間に合うね!あたし今から美桜ちゃん家いくから待ってて!すぐ行くから!」
電話でそう言ってからもの15分。
「いくらすぐっても早すぎない!?」
「あのね、おばあちゃん家が近いの。おばあちゃん家にいたからすぐ来ちゃった!」
「そ、そうなんだ」
「じゃ、入らせてもらうね。外暑くて……走ってきたからよけいに…」
「……なんかごめんね」
「気にしなくていいよ。美桜ちゃんをもっとかわいくしに来たんだから!」
そう言って、楓ちゃんは持ってきたかばんと家にあるコテを持ってあたしの部屋に行った。