今でも ずっと
『何してんの?』
突然、声をかけられ、びっくりしている私に、缶コーヒーを差し出す龍一。
その時の私は、なぜか緊張しなかった。
私の横に、少し間を開けて、そっと座る龍一。
『あ、俺、警戒されてる? だよね…。俺、この近くに住んでるんだ。仕事は、イタリアンレストランの見習い。年は、21歳。』
「…。」
『なんだか、落ち込んでるみたいだったから、つい、声かけちゃったんだ。』
私は、缶コーヒーを飲みながら、首を横に振った。
「塾…、さぼったの。」
『そうなんだぁ、まあ、そういうこともあるさ。』
笑いながら、私の顔を、のぞきこんできた。
『名前は、なんていうの?』
「…美紅。」
『ふうん、少し話していかない?』
「うん。」
2人で、しばらくの間、話をした。
龍一は、私の目を見て、話してくれた。
私の話を、たくさん聞いてくれた。
学校のこと、家のこと、親から受けた、暴力が忘れられなくて、苦しんでること…。
せつなそうな、表情をしたり、ほほ笑んだりしながら、話を、ずっと聞いてくれた。
私は、自分でも不思議なくらい、素直になれた。
どうせ、もう会うことはないと、思ってたから。
でも、数日たっても、あの日の、龍一の優しい笑顔を、忘れられないでいる自分に気付いた。
また、話をしたくなった。
それからも、時々、あの公園のベンチに座り、彼を探してた。
私を見つけて欲しかった。
彼から、後で聞いた話だと、初めて喋ったあの日よりも、ずっと前から、公園にいる私を、見ていたらしい。
なかなか、話しかけれなくて、あの日、やっと声を、かけることが出来たんだ、って。
それを聞いて、すごく嬉しかった。
私のことを、好きになってくれる人がいるなんて、すごく嬉しかった。
何回か、公園で会うようになって、自然に、つきあうようになった。
もう、一人じゃないんだって安心できた。
龍一は、あまりメールをくれない、仕事がある日は、会えないけど、合鍵をくれたおかげで、今日みたいに、勝手に、部屋にお邪魔できるけどね。
…お腹空いたなぁ。
キッチンに置いてあるカップラーメンを、食べることにした。
突然、声をかけられ、びっくりしている私に、缶コーヒーを差し出す龍一。
その時の私は、なぜか緊張しなかった。
私の横に、少し間を開けて、そっと座る龍一。
『あ、俺、警戒されてる? だよね…。俺、この近くに住んでるんだ。仕事は、イタリアンレストランの見習い。年は、21歳。』
「…。」
『なんだか、落ち込んでるみたいだったから、つい、声かけちゃったんだ。』
私は、缶コーヒーを飲みながら、首を横に振った。
「塾…、さぼったの。」
『そうなんだぁ、まあ、そういうこともあるさ。』
笑いながら、私の顔を、のぞきこんできた。
『名前は、なんていうの?』
「…美紅。」
『ふうん、少し話していかない?』
「うん。」
2人で、しばらくの間、話をした。
龍一は、私の目を見て、話してくれた。
私の話を、たくさん聞いてくれた。
学校のこと、家のこと、親から受けた、暴力が忘れられなくて、苦しんでること…。
せつなそうな、表情をしたり、ほほ笑んだりしながら、話を、ずっと聞いてくれた。
私は、自分でも不思議なくらい、素直になれた。
どうせ、もう会うことはないと、思ってたから。
でも、数日たっても、あの日の、龍一の優しい笑顔を、忘れられないでいる自分に気付いた。
また、話をしたくなった。
それからも、時々、あの公園のベンチに座り、彼を探してた。
私を見つけて欲しかった。
彼から、後で聞いた話だと、初めて喋ったあの日よりも、ずっと前から、公園にいる私を、見ていたらしい。
なかなか、話しかけれなくて、あの日、やっと声を、かけることが出来たんだ、って。
それを聞いて、すごく嬉しかった。
私のことを、好きになってくれる人がいるなんて、すごく嬉しかった。
何回か、公園で会うようになって、自然に、つきあうようになった。
もう、一人じゃないんだって安心できた。
龍一は、あまりメールをくれない、仕事がある日は、会えないけど、合鍵をくれたおかげで、今日みたいに、勝手に、部屋にお邪魔できるけどね。
…お腹空いたなぁ。
キッチンに置いてあるカップラーメンを、食べることにした。