そして君は星になった
私は裸足で砂浜に立っていた。
足の裏にはなにも感じなかった。
砂のじゃりじゃりした感触だとか、
熱を持った温度とか、
時々落ちている丸くなった
ガラスの破片とか。
なにも感じなかった。
もうそれは私にとって
普通になっていた。
ゆっくり、ゆっくり海へ近づく。
一歩一歩、なにも考えずに歩く。
波打ち際に来て、足首までが
海に覆われる。
それでも私はなにも、
なんにも感じなかったんだ。