表の顔☆裏の顔
次の日。

「「「おはようございます」」」

「おはよう」

いつものように出勤!
したつもりが控え室に入った途端夏実に詰め寄られてしまった。

「ちょっと春!どういう事?説明して!?」

「えっ?何の事?」

「例の無口なイケメンよ!昨日仲良く話してたでしょ!?今まで誰とも話そうとしなかったのに昨日春とは楽しそうに話してたじゃない!?」

うぅぅ....
夏実が怖い。
昨日疲れ過ぎてて説明せずに帰ったのがまずかったかなぁ。

「夏実、落ち着いて!私もよくわからないんだけど、私の顔が百面相だって笑われちゃって.....」

「あははぁ〜無口なイケメンさんちゃんと春の事見てるんじゃん!春の百面相は私も好きだよ〜!一人で考えこんでる時なんて百面相で済まないくらいの顔してるよ!」

「えっ?私そんなに酷い顔してるの?じゃあ和哉さんはただ私の顔に呆れてただけだね。」

「はぁ〜。春はもっと自覚が必要。誰が酷い顔って言った?いろんな表情してて、見てて飽きないし可愛いよ!しかもあの無口なイケメンさんって和哉さんって言うんだねぇ〜」

夏実は顔を見ながらニヤニヤしてくる。

「なんでニヤニヤしてるの?なんかヤダよぉ〜」

「なんでもなぁ〜い!まぁ今日も来るんでしょ?仲良くしなよ〜」

「今日?そんな約束してないよ!」

「そぉなの?連絡してみたら?」

「連絡先知らないし」

「えぇぇぇ!?」

そんなに驚かなくても。
連絡先聞かれなかったから教えなかった。
この仕事は本当は自分から聞かなきゃいけないのはわかってる。
でもそういうの苦手なんだもん.....


「あっ!でも今日は近藤さんが来るんだよぉ〜」

出張から帰ってきたのが今日。
帰ってきてすぐメールをくれた。
「お土産買って来たから今日持って行くね」
って。
疲れてるから後日にしたら?って言ったんだけど今日来たいらしい。
無理してなければいいけど。

「春さぁ〜ん。近藤様来店です」

「はぁ〜い」
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