【短】真夏のmystery kiss*+.
「昨日は大体17時くらいまでは仕事をしていた。
今は文化祭について生徒会内で会議をしている」
淡々と答える大崎くんを見ると、
もうこの光景がただの尋問にしか見えなくなっている。
「そうなんだー!じゃあこの講習の後は自由時間は?」
「ないな。生徒会室で軽い休憩は挟むが」
「ってことは、昨日の昼前も会議してた?」
「……あ、ああ。――ところで、君たちは何が聞きたいんだ?」
繰り返される問答を聞いていると
私は居心地が悪くなってきていた。
それは大崎くんも同じなようで、
ついに質問の意図を聞いた。
「いやー、ちょっとこっちの事情で……」
聞かれた紫はばつが悪そうに視線を泳がせる。
そう、大崎くんがあの件に関わってるなんて、
ましてや張本人かもだなんて、
やっぱり有り得ないんだよ。
だってその時間に彼は生徒会室にいたらしいんだから。