【短】真夏のmystery kiss*+.
#suspect3 永斗
「夏愛?何話してたの?」
追いついた私に不思議そうに
紫は聞いてくる。
「あー……、えっと、
文化祭楽しみだね!って」
「そっか」
私自身最後のほうは何を話していたのか、
ドキドキしすぎて覚えていない。
しかも大崎くん、
最後に何か言いかけていたし。
「でもさー、
大崎くんじゃないってことは本当に誰なの!?」
紫はもどかしそうに言って、私を見た。
「私だってわかんないよ!」
だって本当に、
日常的に自分への好意なんて感じ取ったことがないんだから。
今回の件で、
私相当適当に日々を生きているんだなって自覚した。
「ナツはかなり鈍いから」
「うんうん」
なんて、リョウと紫に言われるのも無理ないよね。