狂愛
Ⅱ. 再開
それから歳月は流れ現在に至る―。

彼女を施設内へ、誘拐、監禁。
それは彼の父(国家最高権力者)の命令によるものであり、彼の耳には入れないようにとのことであったため、極一部の従事者による計画遂行であった。

夜中の二時過ぎ。
気絶している彼女を研究所の中へ、運ぶ。研究所の入り口は１つしかないが、ﾜｰﾌﾟ装置の通信で、時空間移動をすれば、中へ自由に入ることができる。だが、ﾜｰﾌﾟ装置を使うと、全ての行き先、出先の記憶がﾃﾞｰﾀとして残ることになる。ﾃﾞｰﾀを削除することは、彼しかできないため、入り口からの侵入といった計画だった。

内側にいる監視役がロックを解除後、指紋認証をし、パスワードを打ち込み、中へ入れる。
男一人が彼女を背中に背負い、他三人が周りを見張る。
その中の一人に、彼が高校の時まで、彼のボディーガードをしていた男も含まれていた。
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