狂愛
「生きるか死ぬか…ですか。そりゃあ生きれるなら生きたいですよ。でも我々はボスに命を握られてるも同じ。心臓の内側に砂粒並みの小さな人工細菌が埋め込まれています。あなた側についたところで、この細菌によって殺されるに決まっています。」
男は重たい声で語る。
この男たちは、元々研究の実験材料として研究所内へ連れ込まれた。だが、その記憶は消されていた。
「それは把握済み。俺についたら、殺させない。」
彼は淡々と話を進めようとする。
「早くしてくれ。あっち(ボス)も保険を沢山かけてるだろうし、これ以上の時間は無駄だ。」
彼は強い口調でいう。
彼が色々な手を打っているにしろ、できるならば一番手間の掛からない様にしたかった。