狂愛

彼にはどこへ行くのにもボディーガードがつき、学校は彼の気分出席。
鼻を高くしてるつもりはなくても、回りからは相当図にのぼっているように見えたに違いない。
彼は両親の期待以上の振るまいと、能力で国民を驚かせ、マスメディアにも数多く取り上げられるようになり、十歳になるころには誰もが知っている有名人の中でも雲の上の存在にまで上りつめた。
そんな彼であるからこそ、友達と呼べる人もいなく、一人孤独感を持ち始めた時期もあった。
そんな小学六年生に上がった頃あいに彼女、神埼真央と出会った。

学校の前で高級車を降りた彼に小走りで近寄ってきた彼女。
すかさずボディーガード二人が視線をおくるが、少女とわかり警戒心を緩め観察するように注意をおく。
< 7 / 62 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop