大切な君に
新しい友だち
新しい制服を身にまとい、少し恥ずかしそうに下を向きながら
私は今日から小学生から中学生へ…。

少し前までは小学生だった私たちはまだ幼く、まだ「大人」というものにはほど遠かった。


グランドの桜の花は満開に咲いていて、まるで何かを訴えているかのように儚く散っていた。


私はまだ、この桜の木を見て何も想うことは無かった。

なにも知らなかったんだ。



中学生であんな恋を体験する事も……、


言葉では言い表せない、いや、名前の無い気持ちがあることも……、



あの瞬間が…訪れるまでは。
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