大切な君に

突然の言いがかり

知らない男の子の所へ駆け寄ると、



「ちょっと、話があって。」


「…?」


あたしはワケも分からずその人について行く。


もしかして、リンチとかじゃないよね?



まさか…ね。



すると、その男の子が急に振り返った。





ビクッ。




び、びっくりしたぁ。
だっていきなり振り返るんだもん。


「あ、あの!!」


「は、はい!?」


「あの……」


「……?」


「実は……」


「……実は?」


「い、1番を譲って下さい!!」


「………?」


………は?

1番って…何?


「えっ?…」


「だから、1番を譲れってこと!」



えっ?

てか、いきなり口調が変わったんですけど…。


つか、本当に1番って何なの!?


「あの…、言ってる事がよくわからないんですけど…」


「だーかーらー!!あんたの成績のことだよ!!てめーが1位になったせいで俺が2位になっちゃったの♪」


あぁ!!あれ…、あんまり勉強しなくてテスト全滅だ(泣)って思ってたやつだ…。


1位だ!!って聞いたときに驚いて腰を抜かしちゃって、みんなに笑われたんだっけ。(笑)



「えへへ。(笑)」

つい、思い出し笑いをしてしまった。
「あ?おメェ何笑ってんの?バカにしてんじゃねぇよ?」



げっ、ヤバい雰囲気だ…



「いえっ!!滅相もない!」



「ウザっ、まぁいいや。次、1位とったら……、何がいいかな?…、あ!そうだよ。あんたの体で許してやるよ。へへっ。んじゃあ。」


………?


アンタノカラダ???





はぁ〜〜!?
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