大切な君に

−ドキン−



なんで！？
寄りによってな・な・め？



そんなことを思いつつ、耳をすませて話を聞いてると…



｢なぁ、たけるは彼女なんでつくんないんだよ。｣

と、友だちＡ。
あのゴールキーパーの先輩は、[たける]と言うみたいだ。


｢俺はつくんないんじゃなくて、モテないんだよ…｣


声がかなり低い。
でも、スゴく柔らかくて優しい、そんな声だった。


モテないんだ…。
なんかちょっと嬉しいかも。


｢それはお前が鈍いだけ〜。実際モテまくってるよ？お前のファンクラブとかあるし｣


と、友だちＢ。


って、モテるのっ！？

どうなの！？
友だちＣ

｢いいよなぁ〜。さすがサッカー部キャプテン。｣


やっぱモテるんだ…



｢違うからあれは俺の友だちそういうけど、祐也はモテるじゃんか｣



へぇ…友だちＢはモテるのか。



｢俺はしょうがないの(笑)｣


こいつ…ナルシーだ(笑)


そんな会話を聞いていると、突然友だちＣが、





｢じゃあ聞いてみようぜ！一般の人に(笑)｣



聞くんだ…



｢じゃあ君っっ！｣


誰に聞くんだろ？

少し気になったあたしは彼らの方を見てみると…




ん？





どういうこと？






先輩たちはあたしの方を見ている。