大切な君に
目を開けると、いつもの保健室。




あ、そうだった。


あたし、寝ちゃったんだ。






しばらく、ベットの上でぼーっとしていると、






「ガラッ。」





ん?





誰かが保健室に入って来た。








由紀先生かな?





すると、







「あら、倉田くん。どうしたの?」








あれ…?


入ってきたの、由紀先生じゃなかった。





「倉田くん、なにかあった?」








倉田くん?



なんだか、聞いたことある名前だけど…






「先生、俺どうすればいい?」





−ドキン−




あ……この声、なんだか聞いてて、スゴく気持ち良い。




−ドキン−






「俺……今までずっと親父に言われてきたんだ。成績で、私の顔に泥をぬるようなことがあったら……、」







−ドクン−






「あったら……?」







由紀先生は、ゆっくり聞く。







「もし、そんな事があったら、親父は俺を殺してもいいって……、そんな子供なら、居ないほうがましだって…」
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