真逆な2人
麗奈side
私は今どこにいるのだろう。真っ暗で何も見えなくて足が持ってかれるような感覚だった。でもこれで家族のみんなと会える。そう思うとどーにでもなってしまえまでと思ってしまう。起き上がろうとする気力さえ奪われていく。そして私は再び目を閉じた。
それから私が目を覚ましたのはかなりあとだったと思う。さっきとは違う光が眩しい世界。重い体を起き上がらせ私は辺りを見渡した。
そんなときどこからか男の人と女の人の声が聞こえた。
??「麗奈。」
??「早く起きて。ここは麗奈の居場所ではないでしょ?」
この落ち着く低くて優しい声は、この透き通るような綺麗な声でいつでも優しい声は私のパパとママ…?
麗「パパ?ママ?」
父「あぁ。麗奈よく聞け。ここは麗奈のくるような場所ではない。麗奈には沢山の仲間がいるじゃないか。俺らはいつでも空の上から麗奈を見ることができる。でも死んでしまったら生きている仲間には麗奈の姿は見えないんだ。」
母「麗奈は私たちがいなくなってどーだった?」
麗「寂しかった。すごくすごく。ひとりぼっちになっちゃって怖かった。」
父「その気持ちをあいつらにも味合わせていいのか?」
麗「それは…!!」
父「目を閉じて仲間のことを思い浮かべてみろ。」
私はパパに言われたとおり目を閉じて龍希の皆と花梨の顔を思い浮かべた。
『麗奈まだ起きないね。』
『麗奈さんは必ず戻ってきます。』
『俺麗奈なら龍姫になってもいぃって思った。』
『もぅ皆麗奈にベタ惚れだなー。この1ヶ月病院に通っちゃってさー。』
『それはお前もだろ。麗奈は俺らの仲間なんだ。毎日来て当たり前だ。』
『麗奈は私の大事な大事な親友だから。』
え?皆?春樹、あつく、拓真、蓮、龍斗、花梨だよね?1ヶ月って…私一ヶ月も眠ってたの。どーりで体がおもいわけだ。それにしても私が眠っている間もこうしてここに来てくれていたの?
母「麗奈?わかったでしょ?あなたを思ってくれている人がこんなにいるの。だから麗奈はむこうの世界に戻りなさい?」
麗「でも私11年も我慢してたんだよ?もっと一緒にいたいよ…」
母「私たちにはいつでも会えるから。それにいつでも見てるから。辛いことがあったら
いつでもパワーを送るわ。だから行ってきなさい?」
麗「パパ、ママ。ありがとぅ。」
そして私は再び瞳を閉じた。