確信犯
下手に元気づけるような。
そんな適当なことはしたくない。
八重は、自分の中の引き出しを。
ひっくり返した。
初めて直接。
政宗のアドレスに《返信》する。
それだけでも。
八重にとっては大仕事。
《聞ける相手なら、直接聞くしかないと思います。簡単にそう出来ない気持ちも、痛いほど分かります。
柿原八重》
それが。
八重の精一杯、だった。
実際。
メールで問えるようになっても。
政宗には、聞けないという気持ち。
そんな八重自身の想い、と。
重ね合わせた言葉だった。