確信犯
ある日。
政宗から、八重に質問が届いた。
《いつもつまらない事を聞いてもらってばかりだから、貴女も何か聞いてよ。知りたい事はない? 政宗》
それは。
影に徹してきた八重が。
初めて、政宗から求められた瞬間。
嬉しさ。恐れ多さ。
色とりどりの想いが。
ないまぜになって、八重を襲う。
政宗への質問は。
八重の素朴な疑問を選んだ。
《幸せな家族って、どうやって出来るものなのでしょう。教えてもらった事がなくて、分からないのです。
柿原八重》
八重は。
そんな質問を、政宗に送った。