確信犯
コレが恨みや、蔑みだったなら――
全てを知っても。
匠は、その方法を与えてくれない。
「オマエにだけは、霧がない。だから傍にいて欲しいと、一緒にいたいと思った。そんな風に思える俺がいるコトを知った」
――罰なら、受けるしかないのに
膝を抱える私に。
罪はもっと、色濃くなって。
「オマエの寝顔を見て、ただ可愛い、ずっと見ていたいと思ってる自分にも気付いた。飾り気のない姿にさえ惹かれてるなら――」
区切る間さえ、苦しさが増す。
「――それは、愛なんじゃないかと思った。子供を見て、きっとオマエが感じるモノと似てる。嫌な部分が見えても許せるのが愛なんだろ?」