確信犯
匠の言葉は、遅れて届いて。
「…嫌悪や、不快な存在…なのに、罪じゃない存在…」
私の口から溢れた呟きは。
この空間にいる3人に当てはまる。
だけど私は。
私生児でも養子でも、外から攻撃されたりしたコトはなくて。
守られていた。
不幸でも可哀想でも、なかった。
だから私も自然に。
子供を迷わず戸籍に入れて。
私生児だろうが、守ろうと――
「八重…美森でいーや。八つの意味はオマエが抱えるモンじゃない。なぁ、オマエのこれからの夢は?」
「…ゆ、め」
「そ。こういうコトが終わった後の、オマエ自身の夢」
――“これから” の夢
私自身の、夢…