確信犯
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与えられ慣れてない愛というモノは、とても困惑する。
養父母の愛情とは違うモノ。
美しかった母の愛情とも違うモノ。
自分が産んだ、頼りない子供に注ぐ愛情になら怯えはなくて。
良い子でいようと、養父母の心に添うキモチになら戸惑いもなくて。
私は。
与えられるばかりの愛情の中に座っているよりも。
それに応える方が平常心になれた。
悔しさ以外は、空っぽだったから。
空っぽな上に底が抜けたみたいで。
注がれても注がれても。
私の中に愛が溜まるコトはない。
特定の相手にする恋というモノは。
きっと。
追われるよりも、追う方がいい。