確信犯



─記憶喪失─






「海外で……知ってんだろ」






“くだらない”、そんな声音に。


目を逸らさないで、頷いた。






「――挑むような目、するんだな」






目は、逸らさないくせに。


話題は、逸らされて。






見詰め合う。






どちらかが退いたら。


そこで何か。


何かが変わるような。


緊迫感。






店内の。


喧騒は遠くて。






相手の瞳の中の。


自分の姿を見据える。






そして。


再確認。






私の気持ちは。


全く揺らがない。





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