確信犯
「僕は、一ノ瀬さんの大黒柱になりたいと思ってるんだけど、僕じゃ不安定かな?」
メモをしかけて。
美濃部さんのカオを凝視した。
意図が、不明すぎて。
「美濃部さんのお給料額なら、左うちわですけど…」
「なら良かった」
ふんわり、微笑んで。
美濃部さんは立ち去ろうとする。
――え?
ちょっと待って
「あの!美濃部さん?」
「ハイ?」
「今のは…」
「プロポーズ、かな?」
――プロポーズ、かな? って…
「留守番とか、力になりたいなーと思って見てたらね。ずっと支えたいなーって思うようになってたから」