確信犯



私のアパートは縦長で。


向かい合わせにしか家がない。






子供の泣き声とかを考えて。


そういう物件にした。






匠との話は。


あまり、公にはできないから。






ある意味、このアパートで話し合う方が秘密は守れる。


仕方なく、2階を示して促した。






白澤有雅が。


また何かやらかすのかも知れない。


あのまま引っ込むハズもないし。






そんな言い訳で。


匠を家に上げるコトを。


自分に納得させる。






私は。


目的なしに匠と向かい合うコトが。


怖かった。






今まで、なかったから。






土曜日、早帰りの夕方。


意図せず親子が揃ってしまった。





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