確信犯
匠が“兄”という関係は。
ホドけないモノで。
終わらない。
なんでこんなに。
相性がイイのか、分からない。
眼下で揺れる、腰が淫らで。
下腹部から大腿にかけて、ジワリと、力がホドけていく。
迫り上がる、マヒが。
恍惚感を連れてきて。
匠の指を噛む。
「マダ、だ――もっと、欲しがれ」
匠の。
温度のないハズの瞳が熱くなって。
本領発揮の、合図。
何の目的もなく、計画もなく、
肌を重ねたコトはなかった。
――ここにいるのは、ダレ?
苦しいくらい。
私は、女で。
匠は、男。