確信犯
惹かれるキモチは、間違いなくて。
伝えてみたくなる。
「他の誰かでも…こういうキモチになるのかな」
「ならねーだろ。なるワケない」
……即答された。
その速さに。
何かが込み上げてくる。
キモチが入れば入るほど。
匠の皮膚が、私に張り付く。
私だけを、浮かせて、溶かして。
カラダ中を、匠の唇が這う。
足の指の間まで、匠は知ってる。
匠と繋がるとたまらなくなるのに。
匠が迫り上がるカオがもっと、私を腰砕けにした。
「また、温泉行こうな」
笑って髪を梳いた匠が言った瞬間。
枕元の、匠の携帯電話が鳴って。
億劫そうに匠が出た。
「――っ、させるか!」
何かが、起こっていた。