確信犯
部屋の中は意外と、シンプルで。
歩いていく先に、自動でついてしまうフットライトが便利。
ハイテク、な印象。
ソファーまわりの低いところには。
子供が掴めそうなモノはなくて。
少し安心して、子供を下ろした。
何でも掴んで、立つ時期だから。
「カフェオレ、一ノ瀬さんスキ?」
「あ、はい。いや、あの…」
「え?キライ?」
「そうではなくて、」
「そ。じゃー淹れるから飲むの付き合ってくれる?」
ああ、会話が変。
以前、『プロポーズ、かな?』なんて言われてから。
意識しないようにしてたけど。
このヒトも。
匠とは違う何かが、少々ズレてる。