確信犯



専用の機械で淹れたカフェオレ。


目の前にコトリ、と置かれて。


お礼を言う。






「王子様はもう寝るだけ?」


「あ、はい」


「そう、じゃあ先に寝かせる?」


「そうですね」






一口、温かいカフェオレを飲んだら少し落ち着いて。


クッタリ寝てくれそうな気配の子供を見て判断した。






子供を抱き上げて、心臓音を聞かせていると。


職場で会う美濃部さんには興奮しないのか、すぐ眠りに入ってくれる。






寝室だと言う場所まで案内されて。


大きなベッドの真ん中に寝かせた。


小さな私の息子。






「ホント、気遣い完璧王子」



隣で微笑む美濃部さんに、頷いた。





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