確信犯
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美濃部さんの、
あの無駄な空気を省いて。
聞いた話を頭で咀嚼する。
白澤有雅は15歳の時。
歳上の白澤印刷の女性秘書とデキて、子供が生まれた。
女性秘書は美濃部さんのお母様。
生まれた子供は、美濃部さん。
そのまま、白澤有雅は私の母である従姉の雅(ミヤビ)と愛し合う。
そして、海外へ逃げて。
匠が生まれて、私も生まれる。
それから白澤有雅は、日本に連れ戻されて、白澤本家の娘と政略結婚。
私の母との関係も、
美濃部さんのお母様とも続いた。
『無駄な子孫繁栄』
美濃部さんが発した言葉が頷ける。
隠し子、他にもいたんだ。
母は、知っていたんだろうか。
本当に…節操がなさすぎる。