確信犯
生んでからずっと。
いつも、視界のドコかにいた子供が、私を支えていてくれて。
子供の姿が。
大人の事情なんて、自分にはどうでもイイと言っていて。
守るフリをして、私が守られていたんだと気付く。
子離れ、できるのかな。
目的地を目指す電車の中で。
そんな情けない思考がよぎった。
私が目指しているのは。
白澤印刷。
私が美濃部さんに協力するのは。
白澤有雅の時間を奪うコト。
子連れだと会社に入る時、目立つ。
だから、私1人で。
白澤有雅と対峙する。
美濃部さんが、もうイイよと。
連絡をくれるまで。