確信犯



おかしいな。


匠から溢れた特別製っぽい言葉も。


聞き流せるほど、冷静に振る舞えてる、と思ってたのに。





外側からの音に、


なんで今さら弱るんだろう。









白澤印刷のある駅で降りて。






たくさんのヒトでごった返すのを、なんとなく視界に入れた。






ヒトはこんなにたくさんいるのに。


匠の温度にしか反応できないのは、なんでなんだろう。





ヒトがたくさんいればいるほど。


スッ、と自分が冷えてきて。






最初こそ。


奪い合って貪った匠の体温が。


いつの間にか、ナイと落ち着かなくなってるコトを認めた。






――あいたい、な





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