確信犯



「貴方が母のコトを、いかに踏みにじったか知りました。どういう思惑ですか?」



白澤有雅の仕打ちは、自殺教唆だ。


そういう目で白澤有雅を見据える。






「…雅なら、赦してくれる」


「ナニを」


「雅は、私のやる事なす事すべてを、受け容れて赦してくれる」


「そんなの、理想の押し付けです」






机の上の書類を眺めながら、白澤有雅は淡々と答えたけど。


そんな虫のイイ話、


あるワケがない。






ドコまでもふてぶてしいイキモノ。


前より精力的な目をした白澤有雅が、カオを上げると。






「丁度いい。紹介しておこう」



そう言って。


白澤有雅は椅子から立つと、歩いた先にある小さめのドアを開けた。






「私の息子だ」





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