確信犯
「娘など何の役にも立たない。ようやく理解できたか」
蔑むように白澤有雅が言葉を放つ。
「女など…満足するように、浅く相手をしてやるものでしかない。お前も気が済んだだろう」
腕を組んで。
白澤有雅がイビツに嗤う。
ワメいたり。
叫んだりしたら。
白澤印刷の乗っ取りでさえも。
白澤有雅の仕業だとバレてしまう。
『――っ、させるか!』
そう、叫んで。
食い止めるタメに、必死で頑張っている匠に。
全てが、
白澤有雅の仕業だと知られたら。
政宗までもが。
加担していると分かったら。
――白澤有雅の言いなりになって、
黙るしかないんだ