確信犯
政宗の腕が、私の首に食い込んで。
奥平チーフの手の動きが、どんどん忙しなくなっていって。
息ができない
それでも、苦しくはなくて
胸が、詰まってるだけ
すごく、すごく、痛むだけ
私の意識は
ただ一人だけに囚われる
相手が意識を持っていなくても
匠しか
見えない
「あまり体躯に力を入れ続けると、痕が残りますよ」
私の耳元で。
政宗の柔らかい声がする。
それはとても。
この場に似つかわしくない、
穏やかな声音で。
後ろで私を拘束する政宗のカオは。
見えないけど。
腕の力強さとは不釣り合いなほど。
優しすぎて戸惑った。