確信犯
“あくまでも趣味”
政宗の姿勢は、変わらない。
八重は。
認識されたい訳でも。
触れたい訳でも、なかった。
ただ。
政宗の音に、呼応して。
何気ない、出来事を。
ふと湧いてくる、小さな感情を。
政宗に。
政宗だけには。
話したくて。
届けたくて。
そして、今日も。
八重は、パソコンに向かう。
政宗の、ホームページ。
感想投稿フォームから。
八重は、心を送る。
季節の花が咲きました、とか。
何かを見詰めて抱いた想い、とか。
それが、八重の習慣。
自分のメール受信ボックスの、未開封メールに気付いたのは。
そんな日々の中でのこと、だった。