確信犯
回復した奥平チーフから。
メールが届いたのは、そんな頃。
《あの人は、きっと。
深い愛を向ける相手ほど、冷たく当たってしまうと思うの。》
その文字を見た時。
やっぱり、奥平チーフは。
白澤有雅から届いたメッセージに、希望を持ったんだと思った。
周りから見たらイビツでも。
当人にはまっすぐなモノを。
否定したくない。
そして“深い愛を向ける相手ほど、
冷たく当たる”のなら。
母は。
匠は。
私は。
奥平チーフは。
白澤有雅から。
愛されていたコトに、なる。
そう思ったら。
胃の中のモノを、全部。
吐き出すほど動揺した。