確信犯
そういう自分の正義を伝えたくて。
あの手紙を書いたなら。
白澤有雅は、確信犯だ。
私が、母と祖母に捧げた誓いが。
行き場を失くして、燻る。
長年、張りつめてきたコトとか。
目標を奪われたような感覚がして。
胃が落ち着かず、浮わつき続ける。
「憎しみを抱え続けるのは、相当な覚悟と力が要るからな」
新しい隠れ家で何気なく、
匠が呟いた言葉に。
重く、貫かれた。
――ある意味…支えだったんだ
白澤有雅は
私が生きる、核だったんだ…
受け容れられなくて。
認められなくて。
吐き続ける私を。
匠はずっと、撫でてくれた。