確信犯
「で?マスメディア対応って、何か案とか言いたいコトでもあるの?無言を貫くコトも1つの手だけど」
渉さんの言葉は。
今回珍しく、最初から核心で。
これからの。
その姿勢を決めたいのだと伝える。
「子供と、彼のコトだけ…世間の風当たりを何とかできないかな、と」
私は確信犯で。
わかってて、やった。
それは私の、正義だった。
せめて。
私以外の印象だけでも。
何とかならないか。
そう、持ちかけたら。
渉さんは。
首を左右にふった。
「残念だけど、それはムリかなー」
気楽な口調で。
言葉とはウラハラの、
笑みまで浮かべられてしまう。