確信犯
何故なら、これは。
計画の一つだから。
そろそろ。
深入り期間の。
終了準備をしておくんだ。
ランチよりも。
夜ご飯へ行こう、と。
奥平チーフと連れ立つ。
小柄で、ツヤツヤのボブヘア。
先手、先手で仕事をする人。
卑屈さ、なんてない奥平チーフは。
“委託社員”を楽しんでいる。
「一ノ瀬さんって、歩き方綺麗ね。背が高くて見栄えもするからかな」
可愛らしい歩幅で。
隣を歩く彼女に。
歩調を合わせる。
「前から感じてたけど、一ノ瀬さんって…白澤室長とね、どことなく共通する秘密の空気があるの」