確信犯
思考から。
意識を拾い出す。
部屋の窓を開ければ。
深夜の、激しい大雨。
叩きつけるその力強さで。
地面から立ち上る、白い霧。
容赦のない、荒々しさが。
匠の仕草を連想させる。
私と、匠は。
競闘した。
自分が果てるか。
相手に音をあげさせるか。
二日間、闘い続けた。
それはとても。
ドロくさい。
ただの雄と、雌の闘い。
――この世界に
出掛けて後ろめたくない場所は
もう、ドコにもない
知りたくない、二つのキモチ。
立ち込める白い霧のように。
蒸発させてしまいたかった。