確信犯



取引先との接待後。


資料整理が追いついていない、


そう言われて。






匠が。


自宅でやろうと試みた残骸と。


向き合っていた。






「本日中には終わらないですよ」






常に、口頭報告なのか。(立場的に)


社内のコトは後回しなのか。






溜まった量は、呆れるほどで。


ことわざなど。


粋に呟いている場合じゃない。






あー、私きっと。


もっと早く言ってよ、とか。


匠のマンションでナゼ?とか。






そういう不満が。


丸出しだ。






匠が。


少し伸びた髪を掻きあげて。


じっ、と私を見るから余計に。





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