確信犯
憐れむような。
呆れたような。
匠の表情。
そんなカオで見られるほど。
私は、可哀想じゃない。
「お前…誰も信じたコトないだろ?だから俺のコトも信じない」
溜め息が、聴こえてくる。
「自分のやりたいコトだけが、高尚なコトだと言わんばかりだな」
投げつけられた強い視線と言葉に。
背筋が伸びる。
その通り、だ。
私のやりたい事は。
高尚なんかじゃない。
勝手に背負って。
苦しくなって。
不要なモノに、惑わされて。
匠のコトも、私自身も。
貶めているだけだ。