確信犯
私の頭を片手で固定して。
匠の唇が、私のにぶつかった。
「……――怖いクセに」
私が分からなくて。
怖いクセに。
カラダだけ。
所有しあう。
与えると見せかけて。
奪いあう。
知らないほうがいい。
知ったらもっと、怖くなる。
匠は。
耐えられない。
耐えられない、匠が。
私は、きっと耐えられない。
『お前は、どうしたい?』
その答えは。
最初から決まってる。
匠に、抱かれるコトが。
私の望み。
「――抱いて欲しい」
ただそうして欲しい。
それが私の、答えだから。