私と上司の秘密
すると、背後から、

「凛、待たせたなあ。」

と、ドラッグストアの袋を手にした課長の声がして、振り返る。


課長の姿に、凍りついていたような空間から、 一瞬にして、現実に戻ったような気がした。


すると、ワタルが、

「その人は、凛の彼氏か?」

と聞かれ、

『会社の上司』と言おうと口を開こうとすると、

「そうだ。」

と課長は、無表情な顔で、一言、言った。


『もしかしたら、課長は、3人の関係に
気付いて言ってくれたのかも知れない…。』


…、そんなことを考えていると、課長は、
私とその場から、 逃げるように、無理矢理、
私の肩に腕を絡ませ その場から、立ち去るように引っ張って いった。


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