私と上司の秘密
「やったじゃん。
プラスじゃないか。」

何か、喜んでいるように見える。


「でも、まだ、はっきり決まった訳ではない
ですし。」

私は否定したい気持ちがあり、そう呟く。


しかし、思いあたることもある…。


圭介は、

「大丈夫だから。」

と毎回言って、アレを毎回付けることなかったような気がする。


私も、圭介との行為に何も考えるゆとりもなく、そして、余裕も与えてもらえなかった。


「圭介、どうしよう…。」

今になって、波のように不安が押し寄せてきた。


「俺も、一緒に付いていってやるから、明日、
病院へ行こ。」

そう言って、私の背中を軽くポンポンと叩いて
話した。
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