私と上司の秘密
検査の結果、

「おめでとうございます。
6週目に入ったところです。」

そう告げられ確定した。


診察室を出てすぐに、

「あのーっ、産んでも、いいんですか?」

恐る恐る圭介に尋ねた。


『昨日は嬉しいと言ってくれたが、実際出来ていると分かって、どう思っているんだろう。』


「当たり前じゃないか。」

「本当に、本当に、本当に、いいんですか?」

「いいに決まっているじゃないか。
そんなに俺のこと、疑っているのか?」

「…そういうんじゃないんですけど…。」


「じゃあ、早速、凛の御両親に許可をもらいに
行かなきゃだめだな。」

「…何をですか?」

「凛、何言ってるんだ。
結婚の許可をもらいに行くに決まっているだろう。」


その先のことまで、全く頭が回っていなかった。


今更ながら、とんでもなくことの重大さに気付く。
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