私と上司の秘密
圭介の車で一緒に出勤した。


圭介の言う通り、今の体調ではとても、
電車通勤する自信はない。


ハンドルを握って前を向いて運転している圭介を見ながら、思った。


「俺に見とれているのか?」

私は、信号で停まって私を見ていることに全く気付かなかった。


「ち、違います、って。」

そう反論した。


すると、

「やっぱり、最高だな。」

と圭介は呟きながら、私の太股を優しく上限に触る。


圭介の冷たい手の感触に一瞬ドキっとする。


『そう言えば、圭介が私の脚を触るのは、久しぶりじゃないかな?』


内心、嬉しく思う。


しかし、

「朝から、まずいですって。
外から見えます。」

自分の意志に反して反論した。


「じゃあ、夜ならいいんだ。」

圭介は、意地悪な顔をして話す。


「そっ、そう言う意味では、ありません。
信号、青ですよ。」

そう言って、誤魔化した。

車が動き出し、お互い無言のまま、会社に着いた。
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