私と上司の秘密
私しか残っていないフロアで、圭介が私の目の前に来た。


「凛、かなり、調子悪いんじゃないか?
顔色も悪いし…。」

心配して、圭介が声をかけてきみたいだ。


「部長だけには、妊娠していること、伝えたから。
安定期に入るまで、内緒にしてくれるそうだから、あんまり調子悪かったら、無理するなよ。」

と圭介が小声言った。


「ありがとう。」

と圭介に伝えた直後、私の目の前が急に暗くなってきた。


『・・・』


それと同時に意識が遠くなるのを感じた…。


「凛、凛、大丈夫か!」

私の耳元で、大声で圭介が叫びながら私を呼ぶ声がしたような気がした…。




< 270 / 299 >

この作品をシェア

pagetop